書評「量子コンピュータが人工知能を加速する」

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3月の書評2冊目。

なぜ読もうと思ったか

数年前から「人工知能」だの「ディープラーニング」だのとニュースでよく聞くようになりましたが、いつまでも「あ〜、あの囲碁のやつでしょ」レベルの知識でいては老害まっしぐらだなと思い、触りくらいは知っておくために読みました。

どんな本だったか

カナダのベンチャー企業が世界で初めて商用化した「量子アニーリング方式」の量子コンピュータですが、実はその原理を提唱したのが日本の研究者であり、何を隠そうそれがこの本の著者、西森さんたちなのだ!という本。

「量子コンピュータとは」「量子コンピュータの得意不得意」「人工知能とは」などのテーマについて、専門知識が無くともわかるような解説がされていて、とても読みやすかったです。

一番の学びは何か

『日本の研究者は、自分の専門分野をなかなか変えようとしない。それはよい点もあるが、「ここにフロンティアがある」と見るや多くの研究者が躊躇なく参入してくるアメリカとは大いに違うところだ。』

本全体を通して量子コンピュータや人工知能について学ぶことができたのですが、それとは別で、この一文で自分のキャリアプランについてちょっと考えさせられました。

藤原さんの「100人に1人の掛け合わせ」のお話とかも思い出しつつ、過去の経験と今だけを見て「デザイナー」に固執するのではなく、ちゃんと将来も見据えて柔軟に生きたいなーと思いました。

日本の研究者は、自分の専門分野をなかなか変えようとしない。それはよい点もあるが、「ここにフロンティアがある」と見るや多くの研究者が躊躇なく参入してくるアメリカとは大いに違うところだ。また、基礎的な理論を研究している人は、なかなか応用に近いところをやろうとはしない。だが、量子アニーリングについては、基礎理論と実機への応用がほとんど背中合わせで、基礎をやっていても、その成果は直接応用に結びつくような幅広い影響力を持っている。ずっと基礎的な理論をやっていた人が応用の視点から研究を手がけるようになることにも、ほとんど抵抗がない。分野自体が柔軟性を持っているのだ。
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